翁桜千連歌

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空に薄紅を刷いた様に咲くは神桜花。
決して枯れることのない、桜花の国を守護し桜にございます。
ですがこちらの地に咲く桜は、少々異なる色をしておりました。
ここは大雛様の天領地。
根付きし桜は紛れもなく神桜花。
かの神木から分かたれた、古き姉妹にございます。
されど咲きし花は淡雪のごとく白き花。
人呼んで、翁桜と申します。
それは今は昔の物語。
翁と犬の絆が咲かせた、神桜花に連なる物語にございます。
しかして、この地は天領に。
翁桜と愛されて、大国治めし大雛様の幾久しい幸を詠いましょう。

モノトーンミュージアム
「翁桜千連歌」
——かくして、物語は紡がれる。
プレイヤー:4〜5人
プレイ4〜6時間
演者レベル:3
必須ルルブ:MM
推奨ルルブ:IZ/TM/FT

PCハンドアウト

PC1
シナリオパートナー:“桜守の翁”千次郎 推奨感情:不安など

 キミは桜花の国に属する天領のご神木である「翁桜」、その中の最古木の守人「桜守の翁」に育てられた(世話になった)。
 身寄りの無いキミに翁は惜しみない愛情を注いでくれた。
 そんな翁が何よりも大切に世話をしてきた「翁桜」が枯れてしまった。
 このままでは翁は責任を問われ、最悪処刑されてしまうかもしれない。
 翁を助ける為に何か出来ないだろうか?
PC2
シナリオパートナー:“天領の奉行” 榊守 忠信 推奨感情:任務、興味など

 キミは桜花の国の天領の管理を担う奉行、忠信に取り立てられ、以降国と奉行に仕えてきた。
 鬼であるキミを奇異の目で見る事もなく、仕事には手厚く報いてくれた奉行は良き主であったと思う。
 しかし、「翁桜」の最古木に異変が起きてから奉行の様子がどこかおかしい。確かに「翁桜」はこの地にとって何よりも大切なものではあるのだが……。
 主を助けなければと、キミは思う。
PC3
シナリオパートナー:“巫女見習い”ヤカ 推奨感情:心配

 キミは桜花の国の天領にある神殿に勤めている。
 本国ほど大きな神殿ではないが「翁桜」と呼ばれるこの地の神桜花は、白き花を咲かせる珍しいものだ。
 毎年、珠結の神事で神殿の桜から最も美しい一枝を大雛様に贈るのが決まりとなっている。
 今年栄えあるその役目を担うことになったのが、キミとキミの後輩である巫女見習いのヤカだ。
 しかし、神事を前にしてにわかに「翁桜」が枯れ始めたのだ。
 神桜花に仕える者として、不安に怯えるヤカを励まし、この危難を乗り越えなくてはならない。
PC4
シナリオパートナー:「翁桜」 推奨感情:任務

 キミは桜花の国本国に仕えている武士だ。
 天領で行われる珠結の神事に参列し、大雛に献上される「翁桜の枝」と祝詞を捧げる巫女たちの護衛を務めることになっている。
 しかし、天領では神桜花でもある「翁桜」に異変が起きていた。
 無事に役目を果たすためにも、この異変の原因を突き止めるためキミは調査を開始した。
PC5
シナリオパートナー:桜花の国 推奨感情:興味

 キミは桜花の国の噂を聞きつけてこの国へやってきた旅人だ。
 この国のシンボルとも呼べる「神桜花」をひとめその目で見るためだ。
 枯れることのない桜だと聞いていたのだが、キミが足を踏み入れたこの地では、はらはらと桜が散り始めていた。
 当たり前の光景も、この国の人々には異常なことらしい。
 それを証明するかのように、ほころびはじめたほつれをキミは見つけるのだった。

NPC

“桜守の翁”千次郎 
 街外れの一軒家で家の隣にはえている桜の古木を世話する老人。
 妻や子は無く、以前助けたPC1が家族のような存在である。
 小さな家に小さな畑で自給自足の生活をしながら、桜の木の世話をしている。
 心優しく、穏やかで、PC1を我が子のように可愛がっている。
“天領園の奉行”榊守 忠信(てんりょうえんのぶぎょう・さかきのかみ ただのぶ)
 桜花の国の良家の若き頭首。臣下や近所の住民からは親しみを込めて若と呼ばれている。
 天領地の管理を任されている奉行職についている。PC2の主。
“神桜花の見習い巫女”ヤカ
 まだ幼さの残る、巫女見習いの少女。  PC3と共に大切な神事に携わることになった。PC3や翁、奉行を慕っている。